Pythonを学び始めると、よく出てくる「リスト」と「タプル」。
どちらも「複数の値をまとめて扱える」便利なデータ型ですが、初心者のうちはその違いに戸惑うことも多いはずです。
この記事では、Python初心者の方に向けて、リスト(list)とタプル(tuple)の違いと、それぞれの使い分け方を、やさしく・ていねいに解説します!
リスト(list)とは?
リストは、変更できる(ミュータブル)データの集まりです。
複数のデータを1つにまとめて、あとから中身を追加・変更・削除できます。
リストの書き方
fruits = ["りんご", "バナナ", "オレンジ"]
リストの特徴
- 順番がある(インデックスでアクセス可能)
- 要素の追加・削除ができる
- 中身の変更ができる
リストの操作例
fruits.append("ぶどう") # 追加
fruits[0] = "レモン" # 変更
fruits.remove("バナナ") # 削除
print(fruits) # ["レモン", "オレンジ", "ぶどう"]
タプル(tuple)とは?
タプルは、変更できない(イミュータブル)データの集まりです。
一度作ったタプルの中身は、追加・変更・削除できません。
タプルの書き方
fruits = ("りんご", "バナナ", "オレンジ")
タプルの特徴
- 順番がある(インデックスでアクセス可能)
- 要素の追加・削除・変更ができない
- 処理速度がリストより高速な場合がある
タプルの操作例
print(fruits [1]) # バナナ
# fruits [1] = "ぶどう" ← エラーになる

momo
タプルは、一度セットした値をあとから変更することができないので、
固定値みたいな使い方ができます。
リストとタプルの違いまとめ
比較項目 | リスト(list) | タプル(tuple) |
---|---|---|
変更可能か | 〇(可能) | ×(不可) |
書き方 | [要素1, 要素2] | (要素1, 要素2) |
要素の追加/削除 | 〇(可能) | ×(不可) |
処理速度 | やや遅い | やや速い |
用途 | 可変データ用 | 固定データ用 |
どっちを使えばいい?使い分けのポイント
初心者が迷いやすい「リストとタプルの使い分け」。以下のように考えるとシンプルです!
リストを使うべき場面
- 後から中身を変更する可能性がある
- データの追加・削除を行いたい
- 順番が重要で並び替えたい
タプルを使うべき場面
- 中身を絶対に変えない(変わってほしくない)
- 辞書のキーにしたい
- 処理速度を重視したい(ただし差はわずか)
まとめ
Pythonのリストとタプルは、見た目が似ているけど役割が違います。
- リストは“あとから変える前提”のデータ
- タプルは“一度決めたらそのまま”のデータ
この基本をおさえておけば、エラーも減って、コードがグッと読みやすくなります。